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ガス灯を探しに行こう! 第7回 ホテルニューオータニ東京

     公開日:2021年09月17日

「ガス灯を探しに行こう!」の7回目は、千代田区紀尾井町にある「ホテルニューオータニ」のメインアプローチを飾るガス灯を探しに行ってみましょう!

ホテルニューオータニは、広大で緑豊かな由緒ある庭園に囲まれたラグジュアリーホテルとして有名です。また、帝国ホテル、ホテルオークラと共に「ホテル御三家」とも呼ばれています。

アクセスはいくつかありますが、今回は赤坂見附から、弁慶橋を渡って行くことにします。橋を渡ると、こんな記念碑を見つけました!

『紀伊和歌山藩徳川屋敷跡』

<説明書き>によりますと、
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この一帯には、江戸時代に紀伊和歌山藩徳川家の麹町邸がありました。
明暦3年(1657)の大火の後、この地を拝領しました。
紀伊徳川家には、徳川家康の十男頼宣に始まる家で、尾張家(九男義直)、水戸家(十一男頼房)と共に御三家と称されました。頼宣は、慶長8年(1603)上陸水戸藩主、ついで慶長14年(1609)駿河府中藩主を経て、元和5年(1619)に紀伊和歌山藩主となり、紀伊国と伊勢国の一部を領地としました。紀伊徳川家は以後、14代にわたって明治維新まで続きましたが、その中で8代将軍吉宗と14代将軍家茂は、藩主から将軍の座についています。石高は、ほぼ55万5000石でした。
 明治5年、この地域は紀伊徳川家・尾張徳川家・井伊家の頭文字を合わせて、「紀尾井町」という町名になりました。
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なるほど~!紀尾井町の名前はここから来ていたのですね。

そして、紀尾井坂を上っていきます。

坂を上り左に曲がって少し歩くと、
ホテルの入り口付近に9灯タイプのガス灯を発見👀!

素敵なガス灯ですね~。

豪華なつくりと華やかなデザインが、ホテルの外観ととてもマッチしていますね。

このガス灯は、ホテルニューオータニの開業25周年を記念して、平成元年(1989)東京ガスが寄贈しました。

25周年式典の当時は大勢の人が集まり点灯式も行われたようです。

9灯も組み合わせているガス灯はとても珍しく、国内でみられるガス灯でも最も豪奢なデザインのもののひとつです。
このガス灯は、ガラスのほやの形が球形になっていますので、光るガラスのボールのようです。そのそれぞれが呼応するように、柱脚からのアームに支えられて八角形に8灯、そして頂部に1灯配置されています。
御三家ホテルにふさわしい、繊細さとゴージャスさを兼ね備えた美しい意匠ですね。

現在、東京のホテルでは、山の上ホテル、新宿パークハイアット等にも、ガス灯が設置されています。

ホテルニューオータニといえば、庭園も有名です。
せっかくなので、庭園も少し歩いてみました。

加藤清正公の下屋敷や井伊家の庭園として400年余りの歴史を有し、江戸城外堀に囲まれた約4万㎡の広大な日本庭園です。
四季折々の花々が咲き乱れ、樹木が濃い木陰を作る、池泉回遊式(*)の日本庭園はホテルニューオータニのシンボルとなっています。都心にあって都会の喧騒を離れ心行くまで日本情緒に浸ることができる安らぎの場所です。

*池泉回遊式・・・江戸時代に発達した日本庭園の一様式。池の周囲を一周しながら庭園を鑑賞する仕組み。

こちらは太鼓橋。朱色が緑豊かな庭園に映えますね。これから秋が深まり紅葉がきれいな季節になるとさぞかし綺麗でしょう♪

こちらは、清泉池(せいせんいけ)です。
たくさんの鯉が泳いでいました。約350匹いるそうです。

ホテルニューオータニの創始者である大谷米太郎氏の銅像もありました。大谷氏は元々力士でその後、実業家に転身したそうです。
昭和39年(1964)、政府の依頼に応じて東京オリンピックのため、この地にホテルニューオータニを建設しました。

高さ6mの大滝です。近くにベンチもあり、マイナスイオンを満喫することができます♪
まさに、都会のオアシスです。無料でこの庭園を散策できるなんて本当におすすめスポットですよ♪

庭園を歩いた後は、ホテルのガーデンラウンジでちょっとひとやすみはいかがでしょう♪
素晴らしい庭園を見下ろせて、至福のひとときが過ごせますよ~。

さて、今回はガス灯のメンテナンスについても触れてみたいと思います。

ガス灯は全国に約5000基設置されているそうですが、日本で唯一、ガス灯のデザイン、設計、施工、保守管理、メンテナンスを一貫体制で行っているのが、東京ガスエコモさんです。去る7月、ホテルニューオータニのガス灯メンテナンスの様子を撮影することができました!

ガス灯を維持していくには、定期的なメンテナンスが必要です。
ここホテルニューオータニのガス灯は年3回、メンテナンスが行われているそうです。

梯子を使って登り、ひとつひとつのガス灯のガラスを磨いていきます。

球体のガラスの一部を外し、手を入れて内側も磨いていきます。
そして、マントル(*)の劣化等をチェックしていきます。
高所を移動して作業されているので、見ていてちょっとドキドキしますが、ベテランの方なので仕事がスムーズにどんどん進みます。

*ガス灯の点火口にかぶせる網状の袋。燃焼したガスの熱により発光する。

こちらは磨いた後のガス灯です。

ガラスがピカピカになり、ガスの灯りの輝きがさらにアップしてとてもきれいです。

ガス灯は定期的なメンテナンスが不可欠で、修理とは別に定期点検業務があり、135か所と契約しているそうです。少ない人数で、新規設置や、メンテナンスまで対応しなければならないので、とてもお忙しそうです。特に古いガス灯の修理は特殊技術や知識がいるため、その技術継承には数年単位の期間が必要とのことで、後継者育成が課題だそうです。

メンテナンスが終わり、最後にガス灯を点灯し、問題なければ終了です。

ガス灯もとても貴重ですが、その後ろには影で支えている方々がいらっしゃり、そのおかげで
きれいな灯りを見ることができるのですね。改めて東京ガスエコモさんに感謝です。

さて、ホテルニューオータニの9灯式ガス灯と同じデザインのものが、
四ツ谷駅の近くにもあると東京ガスエコモさんに伺いましたので、さっそく探しに行ってみました。

ホテルから10分ぐらい歩いていきます。
すると、四ツ谷駅近くの「四谷見附橋」にありましたよ!

デザインは、本当に一緒ですね♪
ただし、残念ながら、四谷見附橋の方はガス灯ではありません。

現在の四谷見附橋は2代目で、昭和62年(1987)から架け替え工事が行われ、周辺も
整備されて片側3車線の広々とした橋になりました。
初代の橋は大正2年(1913)に完成した都内に現存していた最古の陸橋で、高欄や橋灯などは隣接した迎賓館と調和がとれるように、ネオバロック様式の装飾が施されました。架け替えに伴って、一時は解体が予定されていましたが、平成5年(1993)に八王子の多摩ニュータウンを跨ぐ長池見附橋として移転され、蘇っています。(日本橋梁建設協会HPより)

では、初代の四谷見附橋を見てみましょう!


(国立国会図書館収蔵)


(国立国会図書館収蔵)

いかがでしょう?初代の橋灯はホテルニューオータニのガス灯とデザインが一緒ですね!

ホテルニューオータニのガス灯のデザインは初代四谷見附橋の橋灯からきていたことに間違いはなさそうです。
新たな発見でした!

本当は現在の長池見附橋の写真もあれば良かったのですが、ご容赦ください。
是非次回訪ねてみたいと思います♪

9月に入り過ごしやすい季節になってきましたね♪
たまには気分を変えて。ホテルへお出かけも良いかもしれません。
お出かけのついでに、ぜひガス灯を探してみてくださいね♪

担当:T.Y

 

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